「入社してすぐに1人で案件を任されるのでは」「自分にできるだろうか」と考える方もいるのではないでしょうか。そうした懸念に対し、営業社員の育成に関わる堀田さん(写真左から2人目)は「決して1人にはしません」と力強く答えます。新人の自走力を重視しつつも、毎朝の全体会議と日常的な相談体制でバックアップするプライムリアルエステートの育成体制について、語っていただきました。
実案件から学ぶ。プライムリアルエステートの育成フロー
――入社された方には、最初にどのような流れで業務を覚えてもらうのですか。
まずは当社で過去にどう仕入れを行い、どう販売したかという「自社案件ベース」で説明するのが一番早いと思っています。「こういう物件があって、ここに課題や問題があったけれど、それをクリアして商品化した」という具体的な流れを最初に伝えます。仕入れの方法やノウハウ、どういう物件なら仕入れられるのか、それをどう商品化して販売につなげるのか、そして実際の販売結果まで、一連のプロセスを理解してもらうことからスタートします。
このやり取りは入社初日、あるいは入社前の段階から行っています。そのため実質2日目あたりから、それぞれが持つ人脈にアプローチしてアポを取り、営業活動がスタートする流れです。
――業務説明の際に特に意識されていることはありますか。
自分自身の経験や苦労した点を率直に話すことを意識しています。私自身も前職とは動き方が大きく異なっていたため、そのギャップや苦労を具体的に伝えるようにしています。
当社が扱う案件は枠組みにとらわれず幅広く対応できる分、選択肢が広すぎて「どうアプローチし、どう販売へつなげるか」を探りながら選んでいくのが、最初は大きな負担になります。そうした実体験を共有した上で、「最終的には付き合いのある方や身近な方とのご縁が大切だという原点に行き着く」という話をします。抽象的な教えより、自分が同じ壁にぶつかった経験のほうが、相手に響くと感じています。
一人で抱え込ませない。同行と毎朝の案件共有で支える

――新人の方への同行は、どのような形で行っているのですか。
最初から同行することもありますし、本人が単独で動く機会をつくった上で、2回目の訪問で同行するパターンもあります。同行した際には、私が仲介会社様へどのように当社の強みや実績を説明しているかを隣で聞いてもらい、実践的な話し方を学んでもらいます。役所調査や現場確認にも最初は一緒に行くことが多く、事前に用意する資料や現地で確認すべきポイントといった実務の進め方もその場で伝えます。
同行の回数は1〜2回程度を目安にしています。回数が増えると、本人が主体的に動く力を養うことへの妨げにもなるためです。ただし、クロージングや契約手続きの場、相手の役職に応じて上席が同席したほうが良い訪問など、必要な場面ではいつでも一緒に動きます。
――会議や日常の相談体制についても教えてください。
当社では毎朝7時ころに出社し、8時から会議を行っています。各メンバーが抱える案件の進捗を全員で共有し、「こう進めてはどうか」「この資料を持参したほうが良い」といった具体的なアドバイスを出し合います。新人が訪問する前のシミュレーションとして、その場で話し方を練習することもあります。毎日「何の案件をどう追いかけているか」を全員が把握しているため、「先日話していたあの案件はどうなりましたか」と自然に周囲が気にかける体制になっています。日中は各々が外出しているため、電話やメールで随時連絡を取り合い、必要に応じてフォローを入れています。
少人数だからこそ距離が近く、誰かに声をかければすぐに相談できる環境があります。また、各々が異なる環境で経験を積んできているので、得意分野もばらけています。そのような環境のなかで私自身も、困ったことがあればその分野に強みを持つメンバーに相談しています。先輩・後輩を問わず互いの強みを頼り合えるチームであることも、新人が孤立しない環境の一因だと思っています。
答えをもらう前に、自分で考える。成長につながる案件の任せ方

――仕入れの判断に関する相談を受けた際、どのように対応されているのですか。
常に思考の「原点」に戻ることを意識するよう声をかけています。最初に確認するのは「売主様が売りたい理由や背景にあるストーリーは何なのか」です。そこが聞き取れていない場合は、改めてヒアリングをするよう、促しています。売主様がいつまでにいくらで、なぜ売りたいのかというストーリーが掴めれば、仕入れ金額や商品化の方法、出口まで自然と見えてくるからです。基本に忠実に、一緒に考えることを徹底しています。
――本人が自分で考える部分と、先輩がサポートする部分の線引きはどのように考えていますか。
基本的には「仕入れから商品化、最終的に販売するまでのストーリーをまず自分自身で組み立ててから相談に来てもらう」というプロセスを求めています。不動産においてまったく同じ物件は1つもないため、自分で調べて自分で動く習慣を身に付けることが、成長には欠かせません。
もちろん最初の1か月は伴走しますし、難易度が高い案件では私自身も社長に相談しながら進めています。自分で仮説を立てる経験と、周囲への相談を組み合わせて判断力を伸ばしていく。手取り足取り教えるのではなく、考えて動くことを前提に、必要な場面では支えるというのが当社流です。
「何がわからないか、わからない」状態から、戦略的に動ける営業へ

――後輩の方の成長を実感したエピソードがあれば教えてください。
今年4月に入社した坂本さんの変化についてご紹介すると、入社当初は業務の全体像をゼロから掴むフェーズのなか、行動量でカバーしようと、不動産業者への飛び込み営業をとにかく粘り強く続けていました。私自身も新人時代にまったく同じような経験をしました。ただ、行動量だけではどうしても限界があります。
今では持ってくる物件の質や質問の内容が格段に具体的になり、当社向きの案件に絞って相談してくださるようになりました。訪問の組み方も戦略的になっています。要因としては、毎朝8時の会議で先輩たちの生の実体験や失敗パターンを聞き続けたことが大きかったのだと思います。自分が直接経験していなくても、毎朝の場で何十件もの事例を疑似体験できるため、気がつけば難易度の高い案件にも対応できる力が身に付いていくのです。
――最後に、少数精鋭組織への転職に不安を感じている方へメッセージをお願いします。
「決して1人にはしません」とお伝えしたいです。自ら考えて動く姿勢は求められますが、わからないことを相談してもらえれば、私たちの経験から誠実にお答えします。学ぶ姿勢とすぐに動ける行動力があれば、着実に成長できる環境がここにあります。そこに魅力を感じていただける方に、ぜひ飛び込んできていただきたいと思います。